栄養補給

お世話になっている方に誕生日を祝っていただいた。ディナーをご馳走になった上、上質なプレゼントまで頂くなど。恐れ多い。こちらが何かお返しをと申し出ても、将来の後輩にしてあげなさいと諭される始末。あんな大人になりたいものだ。甲状腺癌の手術を経…

空白

時々、自分の感情を全くコントロールできなくなることがある。絶望に近い思考/体験によって引き起こされる症状だ。定型表現を用いるならば「胸が締め付けられる」とか「頭が真っ白になる」だろうが、その程度ではない。脳天を貫くような極度の刺激に襲われ…

怖い話

「対象喪失」という言葉を初めて知った。 私にとって最大の恐怖/苦痛は、心の拠り所を失うことだ。それは幼少期から変わらない。全てのものに終わりがあり、何時終わる可能性もあるということは、常に意識している。最悪の事態に備える自己防衛なのだろう。…

「無い」がある

掃除をした。生と死の中間に在りたい、と思う。物質でも精神でもなく、現象として安らぐことを望んでいる。特別な意味は無い。

過去と現在と未来を足し引きした結果、今日は生きることにした。

ありえない だけどもありえる

愛車の傷を見て、自責の念に苛まれながら思う。 「僕の愛車を汚そうが傷つけようが大破させ廃車処分にしようが、それがフェラーリであろうが、僕に負の感情を一切生じさせない人」が好き。

曖昧

黄昏以降の空気が、日を追って冷え澄んできている。金木犀の芳香に言葉を当てられないのは、哀愁か怠慢か。部屋の照度を空に合わせるなど。秋は短く、どう在るのが正解かも不明。もう3ヶ月寝るとお正月。生きた。「一人」と「独り」を行ったり来たりする単…

命という季節

窓を開けて少し冷たい風が吹き抜けるのは、いつ以来だろう。9月に入り日没も早くなったが連日30°C超え、と母が嘆いていたところに。聞こえてくる虫の声も変わった。夏の終わりか。半月も経てば10月が来るのだと知り納得する。空気は季節を最も直に感じられる…

「あの頃」へ

高校で出会った友人らと。3月に顔を合わせた際に感じた、大人になりつつも核が変わらないことの尊さ。それを愛おしみながら、数ヶ月前に思い立ったのがこの計画である。個人的には別の意味も含んでいたが、それは宇多田ヒカルが『Goodbye Happiness』で歌っ…

孤独を選ぶ

異性に興味が無いのではない。欲求が生じないのでもない。もはや異性と恋愛ができない頭/体になった、と表現すれば良いのだろうか。高校で出会った一人の女性が、僕をそう変えた。彼女は僕が異性に求める全てを持っている。その完璧さは言語化できない。理…

望み

一晩明けて思うこと。色々ある。 咳以外の症状は特に見られず、咳も2週間すれば治まるだろうと言われている。けれども、心臓弁膜症それ自体は、自然治癒することはなく、これからずっと付き合っていかねばならない。できるだけ進行を抑える治療が基本となる…

祈り

愛犬のトリミング。以前までお世話になっていたペットサロンが昨年、台風による浸水被害を受け一時的に休業することになってから、かかりつけの病院にお願いしている。トリミングの序でという形で、気になるところを診ていただけるので助かる。 預けている間…

笑い事ではなく

親族は僕の恋愛事情に言及するのが好きだ。彼女がいるのかという話に始まり、デート云々、将来の嫁に関してなど。彼らに悪意は認められず、不快に感じるまではないが、総じて昭和な価値観…とは思う。誠に遺憾。 僕は(様々な意味で)諦めているので、毎度半…

降り止む雨

祖母がトイレに入ったことに気が付いた。深夜1時を回っているのに珍しい。以前同じような時間に、胃腸の不調により嘔吐したことがあった。その記憶が脳裏を過ったため、僕は夜更かしを咎められる覚悟で様子を伺いに行った。ところが祖母の返答は「眠れなか…

静かに

尊重したいと思うほど、複雑な気持ちになる。本人のみが知ること。本人のみが分かること。無責任な正義は不要。死ぬなと言うのは簡単だ。でも、人には人の苦痛と限界がある。誰も代われない。できるだけ多くの選択肢と共に手を差し伸べられたら良いけれど、…

自己同一性から

この先の人生で避けて通ることができない祖母や愛犬の死を、私は乗り越えられるだろうか。きっと、人一倍時間が掛かると思う。想像するだけで涙が溢れるのだから。幼い頃から変わっていない。 でも。死というのは命を持った者が必ず迎える現象だ。だから、死…

需要供給曲線

ここ暫く辟易している。桜井和寿氏の金言「愛とは想像力」を反芻しながら。自分自身、他者が経験し得る痛みや喜びを成る丈推察し、飽くまで正直に言葉や振舞を選びながら、それなりに取り計らっている積もりだった。実際、部分的には認め赦されていたかも知…

愛おしみの爆発

私の好きな人達の共通項を一言で表すならば、「誠実さ」だろうか。 倫理的で理性的。慈悲深くて義理堅い。そして素直。芯が美しいのだ。感度が高く機微に触れられる。客観を重んじて正しさを捉えられる。真の豊かさを体得した余裕が有るからだ。育ちの良さも…

忘れ得ぬ青さ

連休に入ると途端に暑くなる。今年も例に漏れず、だ。なんだか不思議。真夏の熱気とは違い、窓を開ければ丁度良い風が部屋を吹き渡って、特に朝晩は爽快である。喉を痛めぬよう注意せねば。と書きつつ既に頭が些か重いのだけれど。4月を生き抜いたこの時期…

いわかん

自粛とは「自分で自分の行いをつつしむこと」である。要請、無視、そんな言葉と結び付くものではない。が、コロナ脳はそれに気が付かないらしい。5周くらい回って笑える。#自粛警察 が話題。流石に戦慄した。身勝手で短絡的な正義感か、嫉妬にも似た不平不…

到達して未完

起床してから就寝するまで眠い。意欲も気力も無い。五月病(日本語)。頭も体も然程に使わないが、ただ何となく心を消耗している。時の流れが速い気がして。いっそ止まれば好いのに。ふと老後を想像する。死が近づく恐れと喜び、どうだろう。瑣末な問題か。…

春眠暁を覚えて

存えるために命を削っている。本末転倒も甚だしい。自由を得るための営みが不自由。産声を上げた瞬間からそうだ。馬鹿馬鹿しくなる。やっとの思いで有り付いた快楽も刹那。無責任が恋しい。持て余した頭も体も今直ぐに棄ててしまえたら差し当たり万々歳だ。…

一瞬

今まで当然に在ったものと、突然に、しかし永遠に引き離されてしまう不条理が、明日我が身に降り掛かったら。互いに命を通わせられる尊さを今、確かめていたい。

見切リズム

他者への怒りの多くは、「きっと〇〇してくれるだろう」「まさか〇〇するはずないだろう」といった期待を裏切られることで生じると考えている。 僕はお金が関わることには比較的シビアだ。当然損をしたくないからである。金額の大小の問題ではない。その出費…

歓び哀しみ

生を受けたことを憎み嘆いている。両親の生殖によって、なぜ私が苦悩しなくてはならないのだろう。愛の結晶とはエゴイズムの所産だ。宇宙、せめて地球だけで充分だったのに。全ての感情が煩わしい。こんな人間が、他の動植物を犠牲にしてまで存えるなど。死…

空気と記憶と言語

廊下に出る。冬の夜なのに暖かい。その刹那、私は言い知れぬ不快感に苛まれた。春の空気だったから、である。

美味しい親子

SNSを通じて知り合った方とランチ。趣味の共有に始まり、日常生活でもお世話になっているのだから有難い。たかがSNS、されどSNSだと再認識する。正しく使えば、だ。 歳は離れていて、関係も親子のようなもの。でありながら、血縁フリー(語感の良さ)だから…

シンプル&クリーン

私の生活理念は、「量より質」だ。 本当に必要な物が、必要な数だけ有れば良いのである。 見る、選ぶ、保つ。その間、頭も心も体も消耗している。できることならずっと寝ていたいが、そうも行かない。ならば、持つ物は少なく小さく。元から持たないのが平和…

喪失:絶望と希望

この人生、喪失との闘いだと気が付いた。涙が出てきた。 根底にあるのは、物心が付いた頃には既に遺影の中に居た祖父と、活発だが絶対的には高齢である祖母の存在ではないかと考えている。 大切な存在を喪った悲しみと、喪う恐れ。日々あらゆる現象に感じて…

私は弱い

誰もが傘を差しているから自分も差す。雨などほとんど降っていないのに。そんな人を多く見る。何のための感覚/神経/脳なんだろう。誰のための人生なんだろう。