怖い話

対象喪失」という言葉を初めて知った。


私にとって最大の恐怖/苦痛は、心の拠り所を失うことだ。それは幼少期から変わらない。全てのものに終わりがあり、何時終わる可能性もあるということは、常に意識している。最悪の事態に備える自己防衛なのだろう。


私は気づいた。来る将来、心の拠り所を失くした後も、私は生きようとしている。耐え難い苦痛から逃れる一つの選択として死が考え得るとしても、それは生きることがデフォルトであってこそだ。

生かされる、という表現の方が適切だろうか。私の人生に費やしてくれた命を無駄にしたくない、と思うから。