冷たい空気と温かい空気が混ざり合う、春の終わりの、風が強い日だった。4月22日。


あの日から半年。理解も受容も追いつかないまま、季節は否応なく巡って秋。今日は雨風が冷たく、冬同然の気温だ。


月日が経つのは早い。そう感じるのは、心に平穏が戻った証か。あの子がいた時間は、戻らないけれど。


会いたい、触れたい、何度願っても叶わない希望。信じられなくても、信じたくなくても、変わらない事実。振り返っては、止め処なく溢れる後悔。


あの日のこと、あの時のこと、毎日決まって思い出す。そして、もう二度と会えないのだと認める。その度に、悲しくて動けなくなる。目を閉じても開いても、動かないものは動かない。この目で確かに知ったから。


一番に愛を注いだ我が子。どんなに喪失を恐れたか。病を前に祈りは届かなかったけれど、最後の瞬間に立ち会えたことが救いだった。


共に過ごした日々が遠く懐かしくなっていくこと。意思とは反対に不在に慣れていくこと。何もかも悲しい。


それでも。

温もりも、肌触りも、眼差しも、声も、匂いも、そして最後のキスも、全部覚えている。姿は見えなくても、心の中に必ずいる。だからきっと大丈夫。


いつか自分も死ぬ。それまでの別れだ。再び会える日を待ちながら、自分は自分の生涯を全うしたい。


永遠を超えて愛しています。数えきれない幸せをありがとう。