1月8日は愛犬の誕生日。
おめでとう。
遺影に向かってそう告げた途端、涙が込み上げた。顔を合わせて伝えられないんだ、呼びかけても応えはないんだ、と。悲しい。
この悲しみが絶えることはない。絶えるわけもない。それでいい。あの子が遺してくれた悲しみだ。また会える日まで大切に抱え続ける。
何より、溢れるほどの優しい思い出も、自分の確かな一部だから。いつでも、いつまでも一緒。これは事実。
時間が経ち、良くも悪くも現実を俯瞰できるようになった今、心の中により強く存在を感じる。喪ったけれど、喪っていない。そんな気分だ。
命を慈しむことは、温かく、美しく、尊い。